延焼罪

 皆さんおはですV(^-^) また1週間始りましたね~今週もはりきっていきましょ!!

 今日は自分がよくこんがらがる「延焼罪」をまとめてみたいと思います。

 まずは放火罪が成立する客体として以下の5つがあります。

  • a 現住建造物(108条1項)
  • b 非現住建造物(109条1項)
  • c 自己所有の非現住建造物(109条2項)
  • d 建造物等以外のもの(110条1項)
  • e 自己所有の建造物等以外のもの(110条2項)

 このうち、どの客体からどの客体に飛び火したときに成立するかです。

延焼罪は111条に規定されています。

  • 111条1項
  • 第百九条第二項又は前条第二項の罪を犯し、よって第百八条又は第百九条第一項に規定する物に延焼させたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。
  • 2項
  • 前条第二項の罪を犯し、よって同条第一項に規定する物に延焼させたときは、三年以下の懲役に処する。

 覚え方なんですが、延焼罪は物(始点)に火をつけたら予想外に広がって違う物(終点)も燃えちゃった場合です。

 1つめの法則として、この始点となる物は「自己所有」のものである必要があります。

 たとえば、109条1項の客体である他人の家とかに火をつけても始点が自己所有の物ではないので、延焼罪の問題になりえません。

 2つめの法則として、条文は上っていくことしかできず、下っていくことはできないということです。

 何言ってるか分かりづらいんですが、たとえば、c の109条2項自己所有の非現住建造物に放火してd の110条1項建造物等以外のものに延焼しても延焼罪は成立しません。

 延焼罪が成立するのは軽いものを燃やしてより財産的価値、公共的価値の高いものに燃え移らないと成立しないということです。

c→a c→b e→a e→b e→d(111条を見ていただきたいんですが、すべてアルファベットが若い方向に向かう場合のみ成立しています)

 3つめの法則として自己所有のものから自己所有のものへ燃え移っても延焼罪は成立しないという点です。

 e→cですね。

 たしかに、始点は自己所有だし、上にあがっていくという法則も満たしていますが、これだけ例外です。

たとえば、

 放火犯「自分のバイク燃やしちゃえ~」

 しかし思ったより風が吹いてきたため

 「やべ俺んちまで燃え移っちゃったよ。。」

 というおっちょこっちょいの人は実は延焼罪の罪を免れることができちゃうということになります(もちろんバイク燃やして公共の危険が発生していれば、始点である110条2項の罪を免れることができませんが)

 上記のように法則は3つにまとめることができます。

  • 1、始点はかならず自己所有
  • 2、条文は上がっていくことができるのみ
  • 3、自己所有から自己所有は成立しない

 この3つの法則だけ覚えておけば、延焼罪の問題はパーフェクトでとれます。

 ところで、日本の火災原因の第一位は放火だそうです。あ、これマメ知識ね(。・∀・)ノ

 そんだけストレスたまってる人が多いってことでしょうかね~(´・_・`)

この記事は、当法人代表 小林一行が以前運営していた司法書士試験対策ブログ「絶対受かるぞ司法書士!」(shihoushoshi-shikaku.com) に掲載していたものを、みらい司法書士法人サイト統合に伴い再掲したものです。執筆当時の法律・実務・試験制度の状況に基づく内容であり、現在の制度と異なる場合があります。
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