順位譲渡・放棄・変更と仮登記の危険な関係

 今日は抵当権の「順位の譲渡・放棄」する場合と「順位の変更」をする場合で仮登記がからむ場合をまとめてみたいと思います。

まずは抵当権の「順位の譲渡・放棄」をする場合。

パターンとしては「順位の譲渡・放棄」をする方の抵当権が

  • a 1号仮登記
  • b 2号仮登記(請求権仮登記)
  • c 2号仮登記(条件付仮登記)

同じく「順位の譲渡・放棄」を受ける方の抵当権が

  • d 1号仮登記
  • e 2号仮登記(請求権仮登記)
  • f 2号仮登記(条件付仮登記)

ということで3×3=9パターンが問題になるわけです。

以上表でまとめると以下のようになります(^-^)V



〇順位譲渡・放棄と仮登記の関係
譲渡人譲受人可否
1号仮登記1号仮登記
同上2号請求権仮登記
同上2号条件付仮登記
2号請求権仮登記1号仮登記×
同上2号請求権仮登記×
同上2号条件付仮登記×
2号条件付仮登記1号仮登記
同上2号請求権仮登記
同上2号条件付仮登記

 結局問題児は2号請求権仮登記ですね。

 1号仮登記2号条件付仮登記は「順位の譲渡・放棄」をするのも受けるのもできるんですが、2号請求権仮登記の場合、受けることは可能だが、「順位の譲渡・放棄」をすることはできないということになります。

 理由なんですが、

 請求権しか有しないものは単なる債権者です。

 抵当権者ではないから、さすがに抵当権の処分をすることまではできません。

 これに対して、処分を受ける者は「(他の)債権者」であればよく(民法376条1項参照)抵当権者であることが要求されていないからです。

 次に抵当権の「順位の変更」。

 これは1号だろうが、2号条件付だろうが、2号請求権だろうが関係なくすべて「順位の変更」が可能です(順位が下がる場合も上がる場合も同じ場合もオールOK)

 「順位の譲渡・放棄」と比べて「順位の変更」は無敵ですね
[壁]`∀´)Ψヶヶヶ

 「順位の譲渡・放棄」と「順位の変更」は仮登記がからむとどれがどのように出来たかこんがらがりやすくなるのでまとめてみやした('∇^d)

この記事は、当法人代表 小林一行が以前運営していた司法書士試験対策ブログ「絶対受かるぞ司法書士!」(shihoushoshi-shikaku.com) に掲載していたものを、みらい司法書士法人サイト統合に伴い再掲したものです。執筆当時の法律・実務・試験制度の状況に基づく内容であり、現在の制度と異なる場合があります。
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